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息もできない
2010.04.18 Sunday 11:27
息もできない・・・主人公サンフンにおけるこの映画中の立ち居地は、「息もできない、ながら・・・」ということなんだろうか?

内面に篭ったモヤモヤを暴力や汚い言葉で出すしかないように見えながら優しい面があることと、サンフン演じる主演・監督・製作・脚本・編集のヤン・イクチュンの強面を演じているのに憎めない可愛らしさというのもそれの表象にさえ思える。

彼が出会う女子高生ヨニ(キム・コッピ)も家にいる時は「息もできない」し高校に行っても友達もいない(らしい)。

出会うべくして出会ったというのは映画ならではであって、実際の確率はどうなんだろうか・・・。という意味では奇蹟的な遭遇なのかもしれない。

「息もできない」のは彼等だけではない。多分、サンフンの妹の幼い息子ヒョンイン(キム・ヒス)も可愛がって近づいてくるサンフンがいる間は、「息ができなかった」はずであり、彼にとってもヨニは救いになったのだろうし、サンフンの宿敵の父は出所した後、サンフンによって罪が永遠に残るような「息のできなさ」であって(ただしサンフン的にはどうしようもなく)、サンフン勤める取立て屋の部下弟分も荒っぽい仕事をすませればいいということはなくサンフンの機嫌を気にしつつ「息もできない」。

まあまあ息ができているというのはサンフンの姉(ただしサンフンが負担に思うこともしてちょっと息ができなかったりであるが)やサンフンのボス(ただし部下の前でもためぐちというか汚い言葉を浴びせられているが友人の面があるので我慢している・・)くらいのものか。

土台、家庭環境が悪く育ったというのは、悪く育っていない(?)人からしたら理解不能なものだから、人造的に描いても嘘っぽさが出てしまうのだが、この切ないヒリヒリした作品のリアルさ感覚というのは、監督ヤン・イクチュンが家庭に問題があったようなので例えフィクションとしても感覚そのものをどう描きたいように描くか、ということだったのだろう?

DV的な題材を描いた作品に日本では「
永遠の仔」というのが渡部篤郎らの出演でドラマにもなったがエキセントリックさが強調された内容だったが、この「息もできない」はエキセントリックという意味ではそれは薄くなっていてあくまでどんなに汚い言葉や暴力が出てきても感覚は「普通」であり、「永遠の仔」でもなければ、ギドクの「鰐」「悪い男」のような一見異常な愛とかは姿を表さず、その意味ではストレートにノーマルな映画。

先にリアルと書いたが、作品中時代的に過去のイメージをも含んでいるようだ。それは意図して入れているのだというのはパンフレットの監督インタビューでも分かる。作品中でも携帯が出てくるが、その時代にヤクザっぽい奴等を使って大学構内でアジ演説をしている学生活動家を蹴散らすというのは流石に現代の出来事と云うよりパク・チョンヒ政権くらいの民主化運動弾圧を想起させつつとも思えるが、ただサンフン自身がこんな自分の現状というより大学にいってちゃんとしている自分とを考えた際に大学に行けている奴等が勉強もぜず何やっとる的な憤りもでている。

サンフン・ヨニ・ヒョンインの3人連れのブラブラの時、サンフンは確かに幸せな時だったろう。

ラストの衝撃の前後する時間断片の演出は素晴らしく、救いと不運と新たな不幸が重箱のように感じられ、サンフンを記憶しながら新しい友達を得ながら家族としては不幸が一つ増えてしまったヨニがいじらしい。

ヤン・イクチュン・・・「まぶしい一日」中の「宝島」にて主人公達を脅かす学生の一人、「けつわり」にノーギャラで朝鮮からの日本の炭鉱労働者の役に出演、など

キム・コッピ ・・・「チャーミング・ガール」でのキム・ジス演じる主人公の少女の頃、など

キム・ヒス・・・「親切なクムジャさん」の被害児童、「黒い家」の不気味家族の子供、など

公式サイト

映画監督と俳優を行き来する ヤン・イクチュン -韓国・韓流情報/wowkorea.jp

息もできない@ぴあ映画生活






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