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2014.01.03 Friday

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「この自由な世界で」 DVD
2009.10.18 Sunday 18:08
日本版の予告編で、彼女はただ息子を幸せにしたかった、というナレーションを締めくくりの言葉としてで宣伝している。そういう叙情でまとめればよいような生半可な映画ではない。

この映画のシングルマザーのアンジーは借金も多く理不尽な理由で仕事を失った。「のんちゃんのり弁」の母のように最初は何をすべきか明確でなかった女と違い、この女は最初から相当強かで自分の就職斡旋のキャリアが使えると誇大なままに思い、海外から英国のロンドンに押し寄せる職探しの失業中滞在者に仕事を斡旋するためルームメイトと共に独立し進めていく。
強引なまでのやり方に最後は歯車が崩れるような状況で、チームワークが結局彼女の唯我によって崩壊してゆくように見える。この崩壊で終わるという選択肢をこの作品では選ばず、アンジーが進んでいく道とは。。。
綺麗ごとに終わらせない力強さと鋭い社会に対する目が感じられる。
日本人コミュニテイだけにくるまった温室日本人相手だと、なかなかここまで踏み込んだ後味の作品は作り難いだろう・・・客に嫌な後味になるといって逃げることも考えてしまう場合も多いだろうから。

決してロンドンの話に限定されない、海外からの労働者も増えつつある日本においても、家族だけの幸せ?、一国だけの国民の幸せ? 国際的な経済的格差がある失業率の高い国の人々も含む幸せ?、最低限以下の労働条件で働く事VSどんな条件でも職につけないよりまし?⇒お金を吸い込んでいくところは結局?、、未だ珍しくない女性へのハラスメント、反面に自由な女性の奔放な生活、子育てをめぐる世代間の考え方、親を見て苦しみ愛を欲する子供
・・・・・社会学的なことから家族の事まで織り交ぜ、ちょっとしたロマンスのエピソードさえくるんでしまったケン・ローチ監督(「
麦の穂をゆらす風」)には、ただただ脱帽である。

公式サイト

この自由な世界で@映画生活

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「クロイツェル・ソナタ 愛と官能の二重奏」 Gyao
2009.08.02 Sunday 21:22
スイス・イタリア合作映画。邦題の副題はクロイツェル・ソナタの演奏の箇所を使ってそうしているし、原作も結婚と歓愛についてのちょっと皮肉的話としても、そういう意図のみで付けたのではないのは明白に見抜かれる。映画の原題と副題は「Quale amore The Kreutzer Sonata: What is Love?」 「愛とは何か(イタリア語):クロイツェル・ソナタ:愛とは何か?」となっており、DVD発売時の商売的な上での題となっている。

しかしながら本作は文芸作をサスペンス的な風味をつけて原題に翻案させた作品。
原作はロシアの文豪
トルストイ(「アンナ・カレーニナ」、「戦争と平和」」の「クロイツェル・ソナタ」。
原題に翻案と云うのは、主人公の男(
ジョルジョ・パソッティ(「トリノ、24時からの恋人たち」)演)が母親(裕福)の営む投資銀行でトレーダーとして働く金融マンとなっており、そして妻は美貌のピアニスト(しかし超一流ではない)(ヴァネッサ・インコントラーダ演)となっている。
原作(未読ですが)の結婚と性生活の欺瞞(?、というか暗黙の了解)を扱った内容という事ですが、多分、この映画で惹かれるのは女優の美しさとかより、男主人公の親に操られ蔑まされ育てられた結果の放つ「墜ちる運命」が見えてくる男ということであり、その不幸感を補うかのような、映画中の美しい音楽(この点では作品名大元由来のベートーベン楽曲やその他の曲、サウンドトラックはなかなか素晴らしい)、風景、裕福な生活や、金融商売のオトコと音楽家(芸術に携わりコミュニティの違いが浮き彫りのみなる)の生活のせめぎ合いでもある。
また墜ちるという中で嵌められたりと云う映画ならではの要素を付け足しているのかな? 男がそうなっていくのがみられる演技なので、大げさでなくとも人物像は的確じゃないかと。
内容として別段新鮮という事はないものの、堕ちるのに惹き込まれるということはあると思える作品で、その意味では更に男の罪の独白の聞き手役の初老の男(
アーノルド・フォア演)もいい感じである。

クロイツェル・ソナタ 愛と官能の二重奏|無料動画 GyaO[ギャオ]

映画 クロイツェル・ソナタ 愛と官能の二重奏 / Quale amore :: MOVIE-FAN

The Internet Movie Database (IMDb): Quale amore (2006)

Trailer Quale amore

JanJan 文化・今なぜこのテーマか〜映画「クロイツェル・ソナタ」

トルストイ 原卓也『クロイツェル・ソナタ 悪魔』|新潮社

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「once ダブリンの街角で」 DVD
2009.06.13 Saturday 22:23
この映画は音楽映画で、少し孤独な男、シンガー・ソングライターというより最初は単に路上の弾き語りだったのが、魅力的な女性と出会いつつ、バンド、デモ録音という話だと書いてしまうだけでは、この映画の魅力は語り辛いかもしれない。
音楽そのものが心地よいのと、二人の微妙な、各々の時間も含めての共有と接点のポイントの強弱が楽曲のメロディーのように移ろう。

ダブリン(アイルランド)の街の赤い公衆電話や小規模な店舗なども愛らしい。

そして何より、この映画では、音楽を作っていく感覚、インディーズ感覚においての「創作感」というように形容するべきなのか一見ラフなセッションがツボに入ってグッド・ミュージックになっていく、という生感覚のような演出が効いていて、とても充足された気になる映画でした。

once・・・・(たった)一度切り・・・そこもまた魅力です。

(補足)トラディショナルなアイリッシュ・ミュージックでないので、それを身構えて躊躇されてるのならそこは大丈夫です。

公式サイト :::: once ダブリンの街角で ::::

ONCE ダブリンの街角で@映画生活

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「猟人日記」  Gyao
2009.02.11 Wednesday 16:27
ユアン・マクレガー 演じる主人公は最初から何かしら暗く堕ちている雰囲気が漂っている。

最初に女性の死体の発見者の一人になるが、様子が怪しいのみならず、暮らしぶりや同居人の生活風景が既にどんよりしている。
18禁なのでそういう状況は重要に描かれるものの、ただの性生活好きとかの話でないように話が展開して行き、真実が明らかになってくるにつれて、鬱屈した主人公は周囲を犠牲にしているというレベルを超えて、生きていくことを冒涜したような空虚さが染み付いた人間としてこの後も過ごすのだろうかと言う意味で、気分の悪い後味と共に、どんよりした人間に巻き込まれる理不尽が、不幸のブラックホールや暗澹引力のようで容赦がない。

つげ忠男の漫画やキム・ギドク(の過激な方の)映画が問題ない人なら受け入れられるでしょう。
50年代当時の英国グラスゴーで水上交通としての運河などの水辺という舞台がここでは何かしら殺伐としているように思えてしまう。

公式サイト

猟人日記|無料動画 GyaO[ギャオ]| R作品

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やわらかい手
2008.01.14 Monday 22:32

難病の孫を救う手術代のために性風俗に入ってしまうおばあちゃんの話。
手で男性を悦ばせる仕事に。
周りや家族に知られないように、また自分もそんな仕事があるなんて思ってもいなかったのにやっていた負い目が・・・。
作品の評価が高いようなので行った。
風俗店内に裸で踊ってる女性は多くいるけど、手でしてるのは写実シーンではないので、エロ映画になっていない。男性が悦んでるシーンはあるけど。
風俗店の店長が、最初からなんか渋くて、こんな奴はいない、と突っ込むより、こんな店長もいれば、この話ありと思わせるのキーマンがミキ・マノイロヴィッチ。
主役のマリアンヌ・フェイスフルは1960年代にローリング・ストーンズのミック・ジャガーの恋人として知られたというが、この作品については演技派熟年女優といって良い仕事です。貧乏の表現が行き過ぎていない位の庶民のレベルに留めたのはこの作品のわきまえた演出でそれも周囲の反応も含めうまく使ってる。井戸端会議みたいな感覚とか。

公式サイト

やわらかい手@映画生活

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「イン・アメリカ 三つの小さな願いごと」 DVD
2007.09.14 Friday 00:42
イン・アメリカを久しぶりに観た。
悲しい過去に囚われた夫婦(素晴らしい演技者達)。無邪気な小さいとても愛らしい娘と、ちょっと静かな秘密めいたお姉さん。
アイルランドからNYのおんぼろアパートに住み、吼える黒人と出会う。
貧しくも、生きる苦渋と後悔が、耐えることから開放へと最後にやっと導かれるのか。
作った人も演じた役者も天才です。

何もかも放り出したい時に、或いは放り出してしまった後でもいいけれど、こういう映画を観るとよい影響(つまり立ち直る気力を湧かせる力)があると思います。個人的には見直して良かった。余計なお世話ですが、世間をお騒がせしているリハビリ中の方たちにもオススメです。
名作ですね。

特典で語られる事も楽しく観れます。

公式サイト

イン・アメリカ/三つの小さな願いごと@映画生活


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麦の穂をゆらす風
2006.12.25 Monday 22:51
アイルランド独立。英国に蹂躙されていた民族。独立をどこまで勝ち取るかでの内戦。
民族主義の善し悪しを問うというより、生半可でないことについて、過去を反省や肯定や否定うんぬん以前に、知らない知ろうとしないことはダメだと思わせるし、それは現在にも当てはまる。綺麗に見せかけた歴史には意味がないということだろう。
とゴチャゴチャ固い事云わずとも、そこにいた人々に思いを馳せて、状況の中で振舞うべきであると信じる事の大切さと苦しみを、アイリッシュの哀愁トラッド音楽と共に肌で感じて。。。

安直なテロリズム批判を一刀両断にしつつ、テロを肯定しているわけではないが、現代の多くの日本人(だけではないけど)には意味わかんないのかもね、そうじゃないことも知ってるんで、それぞれですが。←あー、安直な文章ですいません。

2006カンヌ映画祭パルムドール ケン・ローチ監督作品

公式サイト

麦の穂をゆらす風@映画生活
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