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夜の果てへの旅
2010.05.05 Wednesday 20:19
セリーヌ(フランス)の1932年の小説。
描かれている時代は古くても古臭い本を読んでいるという気にはならない。
当時センセーショナルだというのもうなずける汚い言葉や描写の中に、目的感や合理性の対極のような放浪と人間との腐れ縁的な事々。 パンクですね。

Amazon.co.jp: 夜の果てへの旅〈上〉 (中公文庫): セリーヌ, Louis‐Ferdinand C´eline, 生田 耕作




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「エスケイプ/アブセント」 絲山秋子
2010.01.04 Monday 00:21
これはもう移動中にサクっと読めて時間さえ過ぎて欲しいというワタシのニーズに見事に合った。
文体が読みやすくサクサク読める。
活動家を辞めて旅に出た元活動家の一人考えが文なんだけれど、ゲバ字書くしか獲り得がないといいつつ、別に活動語に埋められることなくまあ活動やめたからなんだけれど、おっさんのボヤキやし、胡散臭い神父とかの登場人物の味もいい。
人生無駄だったといいつつ、ばかばかしかったといいつつ、なんだかんだ進んでいくのかなー、分からんなー、という分からんけどまあいっかという風合いが良い。
なんつったって、なんとかの道一筋、じゃなくて生きていかなきゃいけない羽目だってあるってよっていうのがね。

絲山秋子『エスケイプ/アブセント』|新潮社





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「四十日と四十夜のメルヘン」 青木淳悟
2009.11.23 Monday 17:44
はじめて読む作家です。
予備知識はない。
表題作ともう1作収められている。

表題作はチラシ配布業に従事しつつ、小説家も志望する男が書く、日記とメルヘンが組み合わさっていて、本人の独白とを混ぜながら、あまり説明のないままどんどん展開していき、日記は4日間が異なった(状況が重複しているようでちょっと変に感じるように)繰り返されていく。
変な小説を読んだ気になるということで、ちょっといい感じ。
単行本とだいぶ改変してるそうです。

もう1つの「クレーターのほとりで」は原始人の様子を描きつつ、これも変な展開からSFぽいのだが、後半の遺跡の発掘が利害関係の化かしあいの話になって、そのうちにSFだかおちゃらけだか分からないようでいて、練った色んな要素が溶け合っていて、さくさく読めるのに凝った小説でした。

両方とも凝っているということそのものを楽しめます。

青木淳悟『四十日と四十夜のメルヘン』|新潮社




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「六〇〇〇度の愛」 鹿島田真希
2009.11.23 Monday 17:23
はじめて読む作家です。
予備知識はない。
読み進むと、長崎の地が原爆が投下された地と意識されながら、その地にふらっと失踪した主婦が現地にてロシアの血を引く青年と性愛を重ねることが物語られる。
この時、主婦が現在の夫云々という話はまったくなく、彼女が兄との中に忘れられぬ不思議な思いと経験があることと同時に、傷があり無垢であるような青年の性愛を受けつつも凌辱的な態度さえ見せながら自らのココロを支える事ができないでいる。
感情移入を排除したような状況を描きつつ、愛で溺れてよし、という話でないところで、人間とはやり切れないのかなんなのか迷わせるような不思議な魅力の小説だった。
通俗的なものは要らない時だったので読み進められた。
 
鹿島田真希『六〇〇〇度の愛』|新潮社

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ノーホエア・マン
2008.12.30 Tuesday 18:44
ノーホエア・マンという題だけ見て、なんだ居場所ないと叫んでる人の話?というとそう単純でない。

旧ソ連崩壊や東西冷戦時代のあとにやってきた旧ユーゴスラヴィアでの紛争でボスニア・ヘルツェゴビナで起こった紛争と首都サラエヴォのセルビアらによる包囲や残虐行為。その包囲の前にサラエヴォから脱出した架空の人物(作者アレクサンダル・ヘモンもサラエヴォから離れた後戻れなくなって米国に移った経歴)を、時間・空間が行き来しつつ、連続しているのか無関係なのかも説明を固定化せずに、エピソードが連なっていく、現代的な作風の小説。文章がとても凝っているのに、読み進めたい輝きを放っていて(日本語翻訳で読んでもですが、多分オリジナルの英語表現もそうなんだろう)、読書の楽しみをじっくり味わえるし、エピソードも想像力を書きたてられる一方、正確でない英語を使った場合のエピソードなどなど、なるほど、と思いながら、また登場人物の数々も楽しめながら読めますね。なんというかいい具合の凝り具合。


白水社 : 書籍詳細|ノーホエア・マン


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PCRの誕生―バイオテクノロジーのエスノグラフィー
2008.08.31 Sunday 21:52
PCRといっても、生物(バイオ)ないし化学など遺伝子を扱う科学に馴染みがなければピンとこないかもしれないが、DNA鑑定うんぬんのニュースが出れば必ず用いられているようなポピュラーな技法。まあそんな細かいバイオの知識がなくとも、本書では専門語はあっても最低限に使われ、社会学的な分析、そして重要なのは実際のインタビュー取材も交えて描き出した、ある企業に関わる人間たちと組織との経緯であり、ここまでぐっちゃぐちゃがあったのか、というように思える。
かつてのバイオテクノロジー企業が夢のように語られていた時代から、ノーベル賞に至る発見となったPCR。その発明の冠を頂いた人物(やっかいな奴っすね)と企業内での軋轢。
研究部門が重要な役割であるような企業ということと研究職という職種、研究を利潤に結びつけるマネジメント、組織内のいざこざ。科学とビジネスいう部分で、、その特殊性と普遍性の両面を考えられる意味でも面白い本です。




Amazon.co.jp: PCRの誕生―バイオテクノロジーのエスノグラフィー
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ライオンの蜂蜜
2007.12.09 Sunday 01:25
新・世界の神話「ライオンの蜂蜜」(デイヴィッド・グロスマン著)を読みました。
この本は旧約聖書(ユダヤ教聖書)の中に描かれた士師の一人、神の力が宿り荒々しくメチャクチャにも思える力でペリシテ人からユダヤ人を救ったという逸話のサムソンについての記述の解釈の本です。

神話あるいは経典の解釈というと、一見トンデモ本かというと、この本は違いました。どちらかというと文学的な本で、何故そんな事をしたのかというように行間を読んで、人物の背景や心情を考えていく、そんな本です。特に荒っぽいキャラクターのサムソンの孤独さを想像したり、サムソンを裏切ったと思える娼婦デリラとの間の心情。異端であることゆえの孤独というのはありがちかもしれませんが、何かそうかそうか・・・と納得させてくれるように、推理小説のように思考させてくれるものがあります。サムソン、可哀相みたいに・・・。

イスラエルとパレスチナ、この地の平和、というと、(特に平和主義者において)一方的にイスラエル軍事行動のみ諸悪の根源的に二者択一に陥りがちですが、この本の著者のように、イスラエルの良心的な左派の人々の存在を知れば未来に希望を持てる気がしますね。(イスラエル軍事行動には反対ですが)



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雨は降るがままにせよ(ポール・ボウルズ)
2007.10.28 Sunday 21:36
実は仕事とかもあって、かなり部分部分の間隔・期間をかけて読んだもの。
この小説は書かれていることの密度の濃さが凄いので書かれてることの情報の交わりが、ちゃんと読まないとまとめられない。だからもう1回は読まないとよく分かっていないと思う。
登場人物は一癖も二癖もあるし、信じられないような事してるし。読んでる私が全体をまとめきれていなくても、とても具体的な描写で緻密に書き込んである小説!を読んだ、というので読み終えたことで一安心という満足はある。
舞台はタンジールというモロッコ(アフリカの北側の国)の都市で、1952年に暴動が起きるが、その前の半ば植民地的な国際交易都市であった多民族が行き交う、独特の場所。この場所自体が既に幻惑的な印象。この今はもう有り得ない時代的な状況も含め、またまた、特に相手のことがよく分かっていないし、騙したり騙されそうなんじゃないかとかのココロの不安感を表現する筆致は類稀だなあ。

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「クローズド・ノート」(雫井脩介)
2007.10.28 Sunday 19:36
映画化された「クローズド・ノート」を読み終えました。ここで感想をまとめることはしませんが、映画「クローズド・ノート」の記事のコメント欄に感想なりをちょこっと書きました。
ここの表紙は初版本で、現在売られているものは、帯が映画に触れ沢尻エリカさんの映画中の写真を使っていると思いますが、この版ではそれはありません。

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「パーク・ライフ」 吉田 修一
2007.09.16 Sunday 23:45
2002年出版。芥川賞受賞作。
読書が億劫になっていたので、手持ちの読めそうな短めな小説でもと思い手持ちから拾って読んだ。
何かが起こるか起こらないか、微妙なところを書いているだろう表題作は、普通に色んなことがあったり普通に話ができてたりする人にとっては、何にも起こっていない話なんだろう。
読んだ自分にとっては、十分に何かが起こりすぎているほど起こってる。
そのギャップにしばし呆然とし、クラクラした。
たぶん、しばらく経ったら忘れてしまうと思う。本の記憶よりは自分の記憶で手一杯。

何か起こるようで微妙な状況は、映画の世界では最近の小品で成功する場合が多いので、脚色次第で、そういうものの原作にはなり得るなあと思った。うまい(わざとらしくない演技で見せられる)俳優が起用できたらの話だけれど。

パーク・ライフ (単行本) 吉田 修一 (著) Amazon
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